沈黙から再会まで
沈黙から再会まで
彼と連絡が取れなくなって、季節は冬から春に変わっていった
この二ヶ月、毎日毎日彼のことを想っていた
体の調子は良くなったのか?
仕事は相変わらずきついのか?
私のことを少しは想っていてくれてるのか?
それとも・・・
厄介払いするいいタイミングだったと思っているのか?
私たちは "彼の家庭がうまくいっている状態" が前提の関係
自分にそう言い聞かせていた
彼が家庭を守ろうとして、私を避けるようになったら終わりだと。。。
そのときは黙って引き下がるしかないと
彼を困らせてはいけない
ゴールデンウィークの真ん中
お花見シーズン真っ盛り。。。
私は家族と年に一度の墓参り
片道5時間の日帰りドライブ
家族との会話で笑える自分が不思議だった
こうして、時間と共に彼のことを忘れてしまうのか?
そんなことを時々考えていた
帰り道、携帯にメールが。。。。
懐かしい着信音
平静を装って携帯を手にした
『 元気だったか? 』
元気なわけないでしょ
半分怒って半分喜んで・・・
彼は花見で外で飲んでたらしい
携帯は連休中だけ復活したとの事
メールのやり取りは私が家に着くまで続いた
それからは、週にニ、三度メールをくれた
彼が携帯を持ってるかどうかが判らないので
ただひたすら彼からのメールを待つしかなかった
その三週間後、再会はやってきた
飲みに出ていた彼からメール
『 これから出てこれるか? 』
車で10分の道のりがとても長く感じた
四ヶ月ぶりに見る彼が歩道で待っていた
私の顔から笑顔が自然とこぼれていた
彼も微笑んでいた
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